連載をはじめるにあたって　　　福本順次

　岡田幸文さんが急に逝ってから三年が近づいた頃突如「一対」の続編を書かねばと思い立った。アイデアに詰まり、措辞に悩む場面が頻々と訪れたが、そんなときは必ず幸文さんが現れた。ときに「LOVE HAS NO PRIDE」と話しかけてくれる。連載の場をもらえたのも幸文さんのご加護であり、ここならきっと幸文さんに届くだろうと信じて書き続ける。岡田幸文さんは生きているのだ。　　　　（２０２３年４月）

第一章　餅の変容　（2023年4月発表）　

第二章　プネウマ　　（2023年5月発表）

第三章　セーター　　（2023年6月発表）

第四章　酸化と還元　　（2023年7月発表）

第五章　でんこしゃん　（2023年８月発表）

第六章　専女（とうめ）　（2023年9月発表）

第七章　原郷　（2023年10月発表）

第八章　道行き　（2023年1１月発表）

第九章　かのんはん（2023年12月発表）

第十章　暗号の道（2024年1月31日発表）

連載を終えて(2024年2月27日）

福本順次

著者紹介

福本順次（ふくもと　じゅんじ）

1949年生まれ。発表した小説は「行逢坂」（『作品』）「石の花」「京子の部屋」「ガレージ」「女權現」（『海燕』）、「生贄」（季刊ミッドナイト・プレス）、連作「一対」（midnight press　web版　2017年）など。
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